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タイトルヨミ
ウラミノスケ ト ウスユキ モノガタリ
日本語以外のタイトル
Uraminosuke and Usuyukimonogatari
ファイル
a008011h001.pdf 1.97 MB ( 限定公開 )
言語
日本語
著者
鈴木 亨
内容記述(抄録等)
近世初頭に出現した「恨の介」と「薄雪物語」の二作品は、その趣向上の多くの類似点の故に、まるで一対の姉妹篇をなす作品のようにも見える。共に中世風な恋物語で、清水での見そめに始まり、観音の功力で女の所在を知り、華麗な恋文のやりとりの末に夢のような逢瀬となるが、忽ち悲恋に終る。細かなシチュエーションや描写・引用の、類似・共通点に至っては枚挙に暇がない程である。そしてその流行ぷりに於いては、「恨の介」は「薄雪物語」に叶わないが、とにかく両者共後続作品には重要な影響を残した。
しかし、実はその本質に於いては、両者は全く異なった性格の作品なのである。趣向や形態上の様々の相違は、いわば当然の事で、数え立てるまでもない。問題は作者の創作態度であり、モチーフである。それがこれほど類似点の多い作品間に於いて、どれほど大きな差異を示しているか。以下その点について述べたい。
それは作者の個人的な資質に関するとともに、同時代の或る対照的な精神構造にも関わって来るであろう。
掲載誌名
島根大学文理学部紀要. 文学科編
11
開始ページ
1
終了ページ
26
発行日
1977-12-27
NCID
AN00108037
出版者
島根大学文理学部
出版者別表記
Shimane University, Faculty of Literature and Science
資料タイプ
紀要論文
部局
法文学部
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