21世紀に向けて各国の重要な政策の一つは，青少年の健全な育成と科学・技術の発展であろう。産業のみならず科学や技術の発展は，優れた技術・技能者の養成に依拠するところが多大である。
　専門高校の役割は，生徒に産業の各分野に関する基礎的・基本的な知識と技能を習得させ，産業の意義や役割を理解させるとともに，その発展を図る能力と実践的な態度を身につけさせることに置いている。
　本研究は，日本の専門高校と中国の中等専門学校における教育制度・教育課程，特に，普通科目と専門科目との単位割合，講義形式の授業と実験・実習等の経験的・体験的な授業への時間数の配当等について調査し，それらのデータを基に，職業教育の現状を比較・検討する。
　また，現行の教育課程の下で教育を受けている生徒に対して，学習に対する意識及び卒業後の進路等についての志望調査を行い，結果の分析によって，その実態を明らかにすることを主たる目的とした。