島根大学法文学部紀要社会文化学科
島根大学法文学部
島根大学法文学部社会文化学科
社会文化論集

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社会文化論集 21 巻
2025-03-20 発行

「石国異安心御取糺記」「書翰并石州言上書写・法中同志并同行歎願書写・験恩問答記・山縣今吉田村同取調書記外同行改心請書并冬夜独語」の翻刻(一)

A transcription of the records of heretical incidents that occurred in Iwami Province and Yamagata County, Aki Province during the Ansei era (1)
本文ファイル
社会文化論集_21_t01-19.pdf ( 9.26 MB )
内容記述
 本誌に翻刻するのは、「石国異安心御取糺記」写本一冊と「書翰并石州言上書写・法中同志并同行歎願書写・験恩問答記・山縣今吉田村同取調書記外同行改心請書并冬夜独語」写本一冊の前半である。いずれも筆者が古書店から購入した写本であり、このほかに関連する写本として「山縣一件取調筆記并歎願書」一冊、「山縣一件落着記」一冊を架蔵している。
 これら写本四冊はいずれも観月という僧侶が作成したもので、四冊とも「釈観月」との署名が表紙に記されている。観月がどういう人物かについては今後調査するつもりである。 これら四冊の記録は、安政年間に石見国と安芸国山県郡で起こった異安心事件に関するもので、石見国迩摩郡上村願楽寺の雷震という人物が説いた教えや教化の在り方をめぐって、雷震に従う僧侶らと対立する僧侶らが争った内容や、取り調べについて書かれている。本願寺史料研究所が保管する西本願寺文書の「石見国諸記」や「安芸国諸記」にもこの事件に関連する記事が多く含まれていることを筆者は確認しており、幕末の当該地域で大きな問題となっていた事件であることが窺える。分量の多い史料であるので、本誌に分載するかたちで翻刻していくことにしたい。なお事件の全体像解明については別稿を用意する所存である。
Doi
https://doi.org/10.24568/55540