タイトルヨミ | チョウセンサン コウカク ジッキャクルイ ノ ケンキュウ ダイ2ホウ ヤドカリ ルイ ソノ 1
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日本語以外のタイトル | Studies on the Decapod Crustaceans of Corea(Part II) : Hermit-Crabs(1)
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ファイル | |
言語 |
日本語
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著者 |
上田 常一
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内容記述(抄録等) | 朝鮮甲殻十脚類の研究の第二報として,異尾類一名歪尾類(今後本文においてはヤドカリ類と呼ぶ)を急いで原稿にまとめ上げたのは,去る昭和20年(1945)の晩春であつたように思う。それから間もなく,私は龍山の野砲隊に召集され,終戦を迎えて10月末この原稿は負つて京城を引揚げた。私は,朝鮮の平和来復を待つて,これが出版の機を得たいものと考えていたが,朝鮮の平和はいつに成るか,全くけんとうがつかない。そこで、これを今後本論集に分節(1~5)して載せることにした。したがつて,第一報と異りだいぶん簡略になり,形式においても多少異るところがある。
さて,この調査研究に当つて,昭和17年12月朝鮮自然科学協会(Chosen Academy of Natural Science)から研究費を補助された。取扱つた材料は多いとは言えない,昭和17年7月公表した蟹類の121種に比べると,4亜族7科29種にすぎない。でも,この採集調査は,昭和17年から20年にわたる満3ヶ年間,時まさに太平洋戦争下にあつて,いろいろな困難を制しながら遂行したもので,公務の余暇に自ら海岸を巡つて採集するとともに,当時の朝鮮総督府京城師範学校の学生ならびに卒業生諸君が採集して提供された。また,採集の途次,海岸地帯にある水産試験場や水産学校・中学校などに立ちよつて,その所蔵標品を検べてみた。これらの所蔵標品は,ほとんど朝鮮半島を繞る近海から底曳網にかかつてきたものであつた。 本文を今後続けて公表するにあたつて,この研究を鞭撻された元朝鮮自然科学協会長小林晴次郎,元京城帝國大学予科教授森為三博士に感謝し,文献の恵贈を受けた故瓜田友衛氏・三宅貞祥博士・菊池勘左衛門氏に,そして,採集に尽力下さつた多くの方々,ことに,佐藤月二氏・崔鳳乞氏に深く謝意を表する。 本研究に供した標本は,他のカニ類・陸水エビ類とともに,すべて京城師範学校に所蔵のままにして引揚げた。本文に掲載する挿図は,すべて自分の手によつて(在鮮中に)描いたものである。 |
掲載誌名 |
島根大学論集. 自然科学
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巻 | 4
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開始ページ | 57
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終了ページ | 70
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ISSN | 04886542
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発行日 | 1954-03-31
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NCID | AN0010814X
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出版者 | 島根大学
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出版者別表記 | Shimane University
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資料タイプ |
紀要論文
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部局 |
総合理工学部
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他の一覧 |