リンパ腫はリンパ球に由来する腫瘍の総称であるが、他の腫瘍と比べて亜型が多く、分類が複雑である。現在、リンパ腫の診断には2017 年に発表されたWHO 分類(第4版改訂)が広く使用されているが、WHO 分類第5版は2022 年8月3日に公開されており、今後第5版が使用されていくだろう。過去60 年間には多くの分類法が提唱されてきた。そのようなリンパ腫の分類の変遷についてはしばしばreviewがなされ、分類の意義や分類間での対応が述べられてきている。本稿では、過去60 年間のリンパ腫分類について、その特徴と分類間での対応を述べ、その変遷とリンパ腫分類の将来について考察する。