新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策を講じた臨地実習における課題の把握と改善策の検討を目的に、2020年度にB病院で実習を経験したA看護系大学2・3年生にWeb認識調査を行った。調査の結果53部の有効回答を得た。学生は「各実習科目に必要な技術の習得」「電子カルテ閲覧」に困難を認識していた。2年は3年に比べ「学内の演習」に困難感があり、「外出や他者との接触」「会食・飲み会の自粛」に注意したと認識していた。その他、習得すべき内容への影響や実習内容・方法の変更に伴う困難の認識は低く、対策を講じた中でも実習方法や内容に多くの困難感は生じていなかった。COVID-19対策による演習と実習の統合の課題について、感染状況の影響を受けない教育方法を取り入れる必要性が示唆された。学内での電子カルテ閲覧は課題があり、臨床指導者と共に対策を検討する必要性が示唆された。