島根大学論集. 社会科学

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島根大学論集. 社会科学 1
1955-02-15 発行

ソヴェト同盟における連邦制の発展とその民族理論との関係について

On the relation between the development of Federal System in USSR and its theories of nation
中村 義知
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内容記述(抄録等)
ごの小論の目的は、代表的なソヴエト理論家の所説の客観的な叙述を通じて、ソヴェト同盟における連邦制が国家理論と民族理論とのどのような組合せにおいて把握されているかを究明し、もつて諸家の判断の一資料として提供することである。西欧の理論家はソヴエト連邦制がマルクス・エンゲルスの国家理論と矛盾していると言つている。というのは、マルクス・エンゲルスは連邦制を強く斥けたからである。そこで西欧の論者は、これを或はソ同盟の「民族主義との和解」、或はその民族主義への復帰、或はマルクス主義の死滅、或は又ソヴエト世界帝国主義の現れであると言つている。これに対してソヴエト理論家はいかにこたえているか、以下順次に彼らをして自ら語らしめてみよう。