堀景山の「不尽言」と本居宣長の「あしわけをぶね」との関係について、「をぷね」には、師景山の説の影響があるとも、景山の説を宣長が聞書したものとも言われる。
一体両書の内容的関係はどのようになっており、そしてその関係をどのように考えたらよいのであろうか。それを調査し、考えてみようと思うのである。それについては、両書の著作の動機や目的、その態度が異なっているので、両書が和歌について共通に問題にしている点を主として、直接比較検討することが、もっとも根本的なそして有効な方法と思うのである。よって本稿では、もっとも基礎的に両書の関係の調査検討だけを主にしているのである。