島根大学法文学部紀要. 文学科編

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島根大学法文学部紀要. 文学科編 6 2
1983-12-25 発行

英語副詞節の特殊構文について : 'Conj.+-ING(-ED)' 型構文及び無動詞節の諸相

Some Observations on a Special Type of Adverbial Clauses in English : Aspects of 'Conj.+ -ING(-ED)' Constructions and Verbless Clauses
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内容記述(抄録等)
本稿は,従来「接続詞の付いた分詞構文」と呼ばれて議論されてきた特殊構文について、その枠を少し広げて,主に1950年以降の現代英語を素材として,その実態を記述することを主眼とし,再検討を試みるものである。
本稿で取り上げていく構文については,各文法書や国内,国外においていくつかの論考もあるが,文法書などでは,一部の典型例を挙げるのにとどまっているものも多く,各論文については,その構文が,いつ頃から使用され出したのか,あるいは,どのような過程で発展してきたかなど,歴吏的観点に立って論を進めているものがほとんどである。しかし,現代英語において,確立した構文として眺めても,その全体像はまだ明らかではない。そこで本稿では,文法書や作品などに広くdataを求めて,できる限り網羅的に用例を示し,あまりふれられてこなかった用法上の注意といったものも見ていきたい。
第1章では,ーing形をとるものについて,時,譲歩,原因、理由,条件,場所,様態を表す接続詞について,主だったものを順次みていく。第2章では,同じ枠組で,ーed形をとるもの,さらに,Quirk ed al.(1972)が無動詞節(verbless clause)と呼んでいる,名詞句,形容詞句、前置句のみを従えた構文についても合わせて言及することにする。最後に,第3章では,文法的問題として,本稿で取り上げる構文と関連して,主語について若干考察し,表現効果についても,一般的な分詞構文や完全な形式をもつ副詞節との比較で言及することとする。