人間科学部紀要

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人間科学部紀要 2
2019-03 発行

パーソナリティ,発達障害傾向および回復力(レジリエンス)と ストレス反応との関連 - 労働態度尺度ScWAT を用いて -

Relationship between personality types, tendency of developmental disorder, resilience and stress responses : Using the scale on working attitude types( ScWAT)
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内容記述(抄録等)
 我々は,労働に従事する態度に影響するパーソナリティ傾向と,発達障害傾向,そしてストレス状態からの回復力を測定するための質問紙尺度,労働態度尺度(ScWAT)を開発し,地域企業のメンタルヘルスサポートに活用してきた。本稿では,どのような個人的特性があるとストレス反応が現れやすいのかを明らかにするため,ScWAT の各尺度とストレス反応尺度との相関を調べた。首都圏の企業の従業員20代~50代の男女のデータ1510名分を分析した。結果,ストレス反応の高さと関連していたのは〈嫌われ不安〉〈配慮希求〉〈主張困難〉〈自閉的傾向〉〈コミュニケーションの不器用さ〉〈臨機応変さの不足〉〈注意集中の不器用さ〉であり,低さと関連していたのは〈責任志向〉〈回復力〉〈関係による支え〉〈対人柔軟性〉〈楽観性〉であった。さらなる検討で,〈完全志向〉については極めて高い者でストレス反応が低く,比較的ポジティブな性質であることが見出された。