タイトルヨミ | ゲンダイ ニホン カイガ ノ イチ ダンメン アクリル ギホウ オ トオシテ
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日本語以外のタイトル | Aspects of Contemporary Japanese Art : Through Acrylic Technique
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ファイル | |
言語 |
日本語
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著者 | |
内容記述(抄録等) | 油彩画は五百数十年の歴史を持つ。この長い歴史の中で,芸術家は油絵具という描画素材を通して様々な表現能力を身につけ,今では世界の共通言語として油絵具は完全に定着している。多くの人々が傑作として思い浮かべる名画のほとんどが油絵作品であることは,油絵が広く一般に親しまれている証明であろう。
日本における油絵の歴史はまだ100年あまりであるから,西欧の伝統の重みに比べるべくもなく,しかもその摂取,発展の中で未消化の部分が多く,いわゆる日本的な油彩画として弱々しく歪んだ形で独自の展開をしているという問題もなくはない。しかし,日本においても絵(タブロー)といえば油彩画であるという観念は既に定者している。 一方,アクリル絵具という描画素材が絵画において初めて使用されたのは1960年代初頭である。いわゆる「カラーフィールド」と呼ばれる抽象画家,マーク・ロスコ(Mark Rothko 1903-1970).モーリス・ルイス(Morris Louis 1912-)等から,「ハードエッジ」「ミニマル・アート」のケネス・ノーランド(Kenneth Noland 1924-),フランク・ステラ(Frank Stella 1936-)等へと続く画家達によってこの新しい水溶性の絵具が使われた。したがってまだ30年あまりの歴史しかない。しかし,すでに1970年代後半には,アメリカの画材店の店頭では,「油絵具の占めるスペースはアクリル絵具の三分の一程度」となるほどアクリル絵具の需要は増している。日本では1960年代に,ベニー&スミス社の「リキテックス」絵具が輸入されアクリル絵貝の使用が始まった。当時は,「『制作材料・リキテックス』と表示されたものを展覧会場でよくみかける」ほど「リキテックス」はアクリル絵具の代名詞的存在であった。私自身がアクリル絵具を使用したのは1978年からであるが,やはり「リキテックス」と記入した覚えがある。しかし1960年代後半には国産品も提供されるようになっており,現在ではマツダ絵具,ホルベイン工業,ターナー絵具,ニッカー絵具,アートカラーなどの各メーカーが各社独自の名称をつけてアクリル絵具を製造販売している。ホルベイン工業によれば,生産量については企業秘密で具体的な数値は示せないが年々増加しているという。アクリルは絵具の他にメディウムと補助剤が多数あるが,色数は70色以上に増えメディウムや補助剤も新製品が次々と開発されている。アクリル絵具は一般的にはまだ油絵具ほどの知名度はないとはいえ,今やその種類,質,量とも油絵具にひけをとらないものとなっている。 何故アクリル絵具は急速に広まったのであろうか。実際,日本絵画界においてアクリル絵貝による絵画はどの程度浸透しているのであろうか。またそれはどのような表現スタイルを持ったものであろうか。本稿では描画素材による作品分折をし,その多様な表現の中でアクリル絵貝を使用した絵画の特性を探ってみたい。 |
掲載誌名 |
島根大学教育学部紀要. 人文・社会科学
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巻 | 27
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号 | 2
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開始ページ | 35
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終了ページ | 48
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ISSN | 02872501
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発行日 | 1994-03-31
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NCID | AN00107952
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出版者 | 島根大学教育学部
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出版者別表記 | The Faculty of Education Shimane University
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資料タイプ |
紀要論文
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部局 |
教育学部
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