『島根大学外国語教育センタージャーナル』第2号の特集記事として,外国語教育にお
ける「エッセンシャルミニマム」について取り上げる。紙面の都合上,英語及び初修外国
語の「エッセンシャルミニマム」についての基本的な考え方を述べ,主として,その骨子
を示すことを目的とする。
島根大学においては,平成16年の島根大学外国語教育センター発足と同時に外国語教
育プログラムを一新し,実施しているが,そのプログラム内容を念頭に置きつつ,島根大
学の学生の実情にあった「エッセンシャルミニマム」の策定を目指す。2007年には入
学の定員数と受験生の数が同数となる、いわゆる大学ユニバーサルアクセスの時代を迎え、
社会人入学者の数も増加して学生の多様化が進んでいるという状況変化の中,外国語教育
がどうあるべきかを見出せるような,可能な限り一般性のある「エッセンシャルミニマム」
を提案していきたい。
以下,「エッセンシャルミニマム」についての基本事項を廣瀬が執筆し,順に,英語教
育については,中井,初修外国語については,西脇が分担執筆していく。