1歳児は, 絵本とどのように関わり, 絵本をどのように受けとめていくのであろうか。それが人との関わりや言語習得及び知識の獲得にどのように結びついていくのであろうか。本研究は, 1歳児・後半期の絵本享受の実態を, 長女みぎわ(昭和52年6月25日生まれ 以下M児と記す)の育児記録をもとに具体的に報告したものである。なお, M児の0歳期における絵本享受の実態については, 「幼児と絵本に関する研究−0歳児の場合」(『大阪教育大学紀要』第36巻 第2号)に, 1歳児・前半期については, 「幼児と絵本に関する研究2−1歳児・前半期の場合」(『島根大学教育学部紀要』第29巻)に発表した。本稿は, それに続く継続研究である。