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島根大学論集. 教育科学 Volume 13
published_at 1963-12-20
敏感関係妄想をともなうSchool‐phobiaの症例について
Some Cases of the School-phobia due to the so-called "sensitiver Beziehungswahn"
Kodaki Nobuo
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学校に対して恐怖心をいだきあるいは不安にかられて生徒が登校しようとしなくなるschoo1-Phobiaの症状は一種のノイローゼすなわち神経症(Neurose,neurosis)と見なされるものが多いが,ここで紹介する小数例は妄想をともない,それにもとづいて登校しなくなったケースで,症状に妄想をともなう点で、ノイローゼよりもむしろプシコーゼすなわち精神病(Psychose,Psychosis)の症例と見なせるものである。いうまでもなく,妄想は臨床診断において神経症と精神病を区別するもっとも重要な指標とされている。神経症の患者が自已の精神状態の異常さに気つく病感や、自已が病人であることを自覚する病識を保っているのに反して,精神病の患者はそれらを欠き,自已を決して病人視しようとしないが,この相違点をもっともよくしめすものが他ならぬ妄想の有無たからである。
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