島根大学文理学部紀要. 理学科編

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島根大学文理学部紀要. 理学科編 9
1975-12-20 発行

ブチサンショウウオ胚孵化線細胞の発達と微細構造

Electron Microscopic Observations in the Hatching Gland Cells of the Salamander,Hynobius naevius(SCHLEGEL)
松野 あきら
大氏 正己
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内容記述(抄録等)
 両生類の孵化腺細胞は柳井(’50,’51,’52,’53,’58,’59),柳井,大氏,伊賀(’55)により,その分布,形態と発生の起源等について多くの種類で明らかにされている。しかしこれらの光学顕微鏡による観察は分泌顆粒の形成過程における細胞内小器官の形態的な変化を明らかにすることはできなかった。筆者らはここ数年,2・3の有尾両生類および無尾両生類の孵化腺細胞を電子顕微鏡を用いて,分泌顆粒の形成の過程と細胞外への放出の方法について観察をしている(’73,’74)。すでに電顕的な観察として吉崎(’73,’74)が無尾両生類のアフリカツメガエル,エゾアカガエルについては詳細な報告を行なっているが,有尾両生類については今まで報告はない。
 ここでは有尾両生類のブチサンショウウオの孵化腺細胞の微細構造を電子顕微鏡で観察した結果を報告する。