前の論文では空胴共振器の管壁損失を,共振器への入力,出力結合回路での電力反射率,電力透過率を直接測定して求めた。
ここでは電力反射率をVSWRの測定から求めないで,電力透過率の測定と空胴共振器の前方での電力定在波の最大値と空胴共振器の後方での電圧波振幅との比を求めて,関係式からVSWRを算出して電力反射率を求め,結合回路が及ぼす空胴共振器の減衰を求める方法を採用した。なお3cm波でのTE_<012>モードとTE_<013>モードの各々の減衰に対応するQ値の測定から空胴共振器の構造上から起因する減衰を消去して,空胴共振器管壁損失を求めた。