The paper deals with the possibility of generating sustained water hammer by a soft rubber-packing in a house water-supply cock.
Such an elastic rubber-packing whose outer-diameter (D_2) is almost as large as the inner-wall diameter(D) of the cock acts as a fluttering valve, which decreases its opening by means of shutting the clearance between the cylindrical surface of the packing and the inner-wall of the cock as the up-stream pressure increases. Experimental results will be reported in the next paper.
水道のコックを開く時によく経験される振動には,水圧変動を伴う自励振動と水圧は変化しない音響振動とがある。前者は長時間続けば管路その他が破損する可能性もあるが,普通はそれ以前にパッキンが破損して漏水するようになる。そしてこれを新品と交換すれば振動も止むから,その原因はパッキンにあると考へられるが,これがどのように動いて自励振動を起すかについては未だ明らかにされていない。鵜沢氏はパッキンを平板円形弁と考へると,水圧と弁の押上力との関係でこれが上下運動を起し発振する可能性のあることを示しているが,コックに覗き孔を明けて振動中のパッキンの動きを観察してみると,上下よりも半径方向の運動の方が多いように見えるので,このような半径方向の膨張収縮によっても自励的水撃の発生し得ることを藤井教授の手法に従って説明するのがこの報告の目的である。