南カリフォルニアの人々は,ニューヨーカーに次いで話す速度が速いと言われている。そのスピードも一因なのか,1 年と数ヶ月暮らす中で,相手の言っていることがうまく理解できなくて,意 思疎通に支障を来す状況をたびたび経験したり見聞きしたりするうちに,教室で学ぶリスニングと,日常生活で必要とされるリスニングの質が,かなり異なっていることに気づかされた。本論では,英語学習者としての私自身の試行錯誤と,最近のリスニング教授法を基に,島根大学の英語教育カリキュラムの中で,日常生活に役立つリスニングを教える方法を考えてみたい。