島根大学教育学部紀要. 自然科学

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島根大学教育学部紀要. 自然科学 14
1980-12-25 発行

砲丸投記録と筋力の関係についての研究

A Study of the Relation between Shot Putting Performance and Maximum Strength
大谷 和壽
久保田 康毅
ファイル
内容記述(抄録等)
 砲丸投等の片腕を用いて行う運動では,練習を行う機会の多い利き手側に於て技術面での向上がもたらされ,練習回数の少い非利き手側では技術的要素の介入が少いと考えられる。換言すると,利き手に比して技術的要素の介入が少い非利き手による砲丸投では,筋力が砲丸投記録に対してより直接的に関係することが想定される。そこで,この点を実証するために,運動部所属男子学生44名を対象として,利き手による砲丸投記録と非利き手による砲丸投記録を計測した。そして,腕及び脚の筋力(握力・手首屈曲力・前腕屈曲力・前腕伸展力・側方水平前振力・腕後引力・押す力・下腿屈曲力・下腿伸展力)と径囲(屈曲上腕囲・前腕囲・大腿囲・下腿囲)を左右両側共測定し,砲丸投記録と同側測定値の間の相関係数を求め,利き手によるものと非利き手によるものの比較を行った。
 砲丸投で砲丸をより遠くへ投げるためには砲丸を出来るだけ高い位置から速く投げ出すことが必要であると云われており,そのためには高い身長と筋量に裏うちされた体重が重要な要素となっくてる。そこで,身長・体重・背筋力についても測定を行い,砲丸投記録との相関係数を求め検討を行った。