数個の小さなLSI(大規模集積回路)より成るマイクロ・コンピュータまたはマイクロプロセッサが市場に現れたのは1971年末で,米国インテル杜のコンピュータMCS−4がはじめである。その後5年を経て,第一世代と呼ばれる4ビット並列処理方式から8ビット並列処理方式へと進み,機能的にも割込処理や周辺機器との接続の面で格段に進歩し,第二世代のマイクロ・コンピュータと呼ばれ,プログラム内蔵形の計算機の分野で,底辺部を受持つと共に,知能素子として計測制御関係部門を中心に,各種工業機器に不可欠な部品として,社会生活の隅々にまで活用されるようになった。
ここに紹介するコンピュータは,著者が昨年,文部省の情報処理教育に関する内地研究員として東大工学部元岡研究室にお世話になった折に組立てたもののハードウエアの概要であり,将来,制御実験の学習に役立たせる装置の一部として組立てたものである。