島根大学教育学部紀要. 教育科学

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島根大学教育学部紀要. 教育科学 24 2
1990-12-25 発行

等尺性最大筋力の個人内変動

Intraindividual Variation in Maximal Isometric Strength
大谷 和壽
斎藤 重徳
植野 淳一
ファイル
内容記述(抄録等)
 体力要因の一つとして筋力があり、スポーツや競技を行う上で最大筋力の持つ意味は大きい。このため、ほとんどの運動種目において筋カトレーニングがトレーニングメニューに取り入れられている。筋カトレーニングの負荷設定・効果判定を適切に行うためには、正確に個人の筋カレベルを評価することが必要となる。
 測定機器や方法を厳密に規定しても、生体に関する測定値には、同一個体における変動があることが知られている。この個人内変動は、環境条件、季節、時刻、心身のコンディションなどに起因すると考えられる。長期のトレーニング実施に当っては、測定条件が同一になるように整えても避けることのできない日の違いによる変動を理解し、筋力を評価することが大切である。
 筋力測定値については、オストランドら2)が±10~20%の日差変動を示唆しているが、日本人について長期間の測定を行い同一個体における変動の検討を行った艦告を知らない。
 そこで本研究では、同一個人について、日を替え、多回数筋力測定を行い、筋力測定値の変動に関する資料を提供し、適正な筋力評価を行うための一助とすることを目的とした。