訳載にあたって 表記の改憲案(Text des Expertenentwurfs eines Stmk. Landesverfassungsgesetzes, in ; Christian Brunner ua, Verfassungspolitik. 1985.SS.45-101)は、本誌第三二巻第一号から二回に分って連載した拙論説「シュタイヤマーク州の八六年改憲における直接民主制−オーストリア憲法の動態的把握のために」で述べたように、Wolfgang Mantl 教授等のオーストリアのグラーツ大学法学部の憲法・行政法学者たちの手になるものである(詳細は論説を参照されたい)。この論説を読めば明らかなように、主としてその第四章「改憲の内容−直接民主主義・参加・監督」(本誌第三二巻二号に掲載)において、この改憲案は参照され、検討の対象にすえられている。
この意味では、この本訳は、実質的には、右論説と一体的なものであって同時に参照されることが期待されるが、しかし独自の資料的価値もあると考えられるので、ここに掲載した次第である。