ID | 5525 |
タイトルヨミ | ソビエト ニ オケル シン コウギョウ セイサンブツ ノ オロシウリ カカク ケッテイ ホウ シン キカイ セツビ ノ カカク オ チュウシン ト シテ
|
日本語以外のタイトル | О методах определения оптовьых цен на новые виды промышленной продукции в СССР
|
ファイル | |
言語 |
日本語
|
著者 |
村上 克美
|
内容記述(抄録等) | 社会主義社会においても,技術進歩が社会的生産力向上の主導的要素であることは疑いない。それどころかむしろ,私的決定に基づいて行なわれる資本主義社会の新技術の開発,導入に比し,社会主義社会は,社会的な広い視野から計画的に新技術の開発,導入が行なえる条件があることを考えれば,資本主義社会におけるよりも比較できないほど重要な問題であるといえる。技術進歩は生産物の構成,技術水準や品質を不断に変化させるものである。絶えず,新製品が生産に引き入れられ,一方すでに開発されている製品の一部は生産からはずされて行く。ソビエトの機械製作工業部門においては,毎年3,000以上の新型の機械,装置,器具,設備などが導入され,また化学工業や金属加工工業部門では,数百の新製品が開発されているといわれる。と同時に,ソビエトでは,標準技術証明書に規定された生産物の技術水準,品質の必要条件が修正される。新製品の導入につれて,固定価格表が更新されていくが,科学・技術進歩の著しい発達を反映して,そのテンポは急激である。ちなみに,1962−1964年に新価格表にのせられたのは,14万以上の製品で,そのほとんどが,3~4年内に開発されたものといわれる。また1965−1967年の生産物更新テンポは,より大々的であった。1967年7月に国家価格委員会が承認した機械製作工業部門の製品に対する新価格表の数は92で,1968、1969年の2年間で,さらに,830の新価格表が追加されたという。このような条件の下で,効率的なすぐれた製品の開発,生産を刺激し,陳腐化した製品の生産に対する関心をなくし,経済的に根拠のない価格上昇の可能性を除くように,価格更新プロセスを管理することが緊急の課題となっている。経済改革の基本的目標が社会的生産効率の引上げであり,その手段が価格形成,経済管理および計画化の改善にあったことは衆知の通りである。その後,特に技術進歩を促進する経済的てことして価格の役割が重視され,科学的に根拠のある価格形成を目指して,数度の価格改訂が行なわれ、1973年1月1日からも,機械製作工業部門の卸売価格の改訂,主要な軽工業部門の卸売価格の改訂が実施される予定である。
本稿では,ソビエトにおいて,新しい機械設備の価格が,どのような原則,方法に基づいて決定されているか,すなわち,現行の制度とそれに至る経緯を概観し,さらに現行の方法について,若干の問題点を指摘する。なお,社会主義社会においては新製品について,どのような価格が望ましいかという問題は詳細に論じることは出来なかった。 |
掲載誌名 |
島根大学文理学部紀要法学科篇 : 島大法學
|
巻 | 19
|
開始ページ | (1
|
終了ページ | 31)
|
ISSN | 05830362
|
発行日 | 1973-03-31
|
NCID | AN00107522
|
出版者 | 島根大学文理学部
|
出版者別表記 | The Faculty of Literature and Science, Shimane University
|
資料タイプ |
紀要論文
|
部局 |
法文学部
|