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ID 2508
タイトルヨミ
フセイ キョウソウ ボウシホウ ト ショウゴウケン ノ シンガイ
ファイル
a006010h008.pdf 1.72 MB ( 限定公開 )
言語
日本語
著者
池田 耕三
内容記述(抄録等)
商号は、企業者たる商人が営業上の活動において自己を表彰する名称であり、営業に関する商人の信用と名声は、商号において化現せられる。その意味において、商号制度は本来商人の利益のために存在して財産的価値を帯有する制度であり、したがって、他の商人による不正の侵害に対して法的に保護せらるべき要求をもっている。
商号に対する法的規整を、この企業主体相互間の利益の調整という点に限定してながめれば、問題は先ず第一に、他の商人による不正の侵害に対抗しうる権利、いいかえれば、他人の妨害を受けずに自己の商号を使用する権利だけでなく、他人がそれと同一の商号を登記することを禁じ、さらにその使用を差止め、損害賠償をも請求しうる権利(いわゆる商号専用権)は、およそ商号である以上、そのすべてに対して与えられているものであるかという点であり、この点について、商号専用権と登記との関係が、商法と不正競争防止法との交錯という形をもってあらわれる。ついで第二には、損害賠償責任を生ずべき商号の不正侵害が、民法・不法行為法における権利侵害とどのような関係にたつかという点であり、この点については、不正競業一般に対する民法解釈学の発展が商法ならびに不正競争防止法との相関の姿においてあらわれるのである。
掲載誌名
島根大学論集. 人文科学
10
開始ページ
121
終了ページ
132
ISSN
04886518
発行日
1961-03-20
NCID
AN00108183
出版者
島根大学
出版者別表記
Shimane University
資料タイプ
紀要論文
部局
法文学部
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